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小林よしのり
2015.10.4 14:27メディア

脳が老けた未熟者


104日の朝日新聞の投稿欄に、18歳高校生の「護憲派へ

自衛隊は違憲でしょ?」という投書が載っている。

朝日新聞は最近、一方の意見のプロパガンダ新聞じゃなく

なってきて、改憲派の意見も載せるのが面白い。

 

筆者は「改憲派だけれども安保法には反対」と考えている

そうだ。

わしと同じである。

こういう若者もいるんだと思うと、希望が持てる。

 

若者と言うと、護憲か改憲かの立場も明らかにせず、

安全保障の議論は「運動」のために避けて、デモばっかり

やっている連中が大人にもてはやされている。

 

だがこの18歳の高校生は、護憲だが自衛隊は現状のまま

と言う者は、「立憲主義を語る資格などない」と言う。

 

その通りだ!

そこがわしのモヤモヤして不愉快でたまらない気分の

原因なのだ。

「護憲だが自衛隊は現状のまま」と言う者が、立憲主義

を守れと言っている「欺瞞」が、どうにもこうにも耐え

られない不快感なのだ。

 

若者とは、「自己欺瞞」を直視して、乗り越える勇気を

持つ者のことだ。

「自己欺瞞」から目を逸らして、政治的に振る舞うように

なった人間は、脳が老けた未熟者に過ぎない。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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